介護の基本的な考え方には、要介護者が自らの意思に基づき、自立した質の高い日常生活を送れるように支援することが挙げられます。つまり、要介護者を介護サービスの対象者としてではなく、サービスを利用する主体者として捉え、自立した日常生活を目標にサービスの提供や相談、助言を行っていくのです。
自立した日常生活とは食事、入浴、掃除、買い物、余暇など様々な生活行為が挙げられます。この生活行為の中には生理的欲求だけでなく、社会的、精神的、文化的欲求を満たすものも含まれています。介護施設で働く際には、要介護者が有する能力に可能な限り応じて配慮することが大切です。
介護施設における具体的な仕事内容には、まず身支度の介護が挙げられます。身支度とは、人間が生活する上で1日も欠かすことができない基本的な身の回り動作のことを指します。例えば洗顔や歯磨きなどがあり、すなわち身なりを整える行為です。
介護施設では細かいところまで配慮する必要があります。洗顔では洗面所に移動し、石鹸の誤飲や洗面台に足や手を挟まないように注視します。歯磨きでは磨き残しがあると菌が繁殖するため、しっかりと確認しなければなりません。
その他の仕事内容では、食事が挙げられます。誤飲を防ぐために姿勢を整えたり、食べ物を柔らかくしたり細かくするなど食べやすい配慮が必要です。
入浴の介助では、浴室が滑りやすいため転倒に気を付けましょう。身体を洗う際には要介護者が洗える部分は洗わせて、手の届かないところを洗ってあげます。排泄の介助ではプライバシーを守り、排泄物の状態を観察しましょう。